We used to be crazy for scuba diving
🌈 Long long ago
むかしむかし、ずっと昔、とある街に島から出てきた´ちょっと´おじさんと、その街の山の向こうの町から出てきたお嬢さまがいました。
お嬢さまはたまたまとある会社で働くことになり、そこで島から出てきて´ちょっと´都会に住んだことのある´ちょっと´おじさんに出会いました。
田舎から出てきたばかりの純粋なお嬢さんは、難なくその´ちょっと´おじさんに引っ掛かり根掛かりしてしまいました。そしてふたりの物語が始まったのです。
山の向こうの町から出てきたお嬢さんは、海が大好きでした。
だから、ふたりの新婚旅行は当然ながら海…その頃はまだ日本ではあまり知られていないインド洋の真ん中に、真珠のネックレスのような26の環礁が散らばる島国、モルディブというところです。
そのモルディブの首都マーレがある南マーレ環礁のオルベリ島で、ふたりとも青く透き通り、色とりどりの魚たちに満ち溢れた南の海に魅せられ、物語を紡いでいく旅が始まったのです。
🤿 We are just diving
その物語の名前は『We are Just diving』。ふたりの'殿様'ダイビング三昧の記憶です。
2度目のオルベリで5分ちょっとの体験ダイビング。ビーチから5mくらいの水深までの壁を潜るダイビングだったけど、水底から海面を見上げると、眩しい光とまるで空中でホバリングするかのように胸ビレを動かす魚たちがふたりの頭上にふわふわと浮いている。夢の世界にいるような、まるで不思議の国のアリスさながらの体験でした。
フィジー
ダイビングのライセンス(Cカード)を取ったのは、フィジーでした。
1996年のゴールデンウィーク。オルベリの体験から間もなくして、ふたりはオーストラリアの東に浮かぶフィジー諸島へ行くことになるのです。
フィジーの玄関口は首都ナンディ。でも'ちょっと'おじさんは不調でした。春先の天候不順で風邪をひいてしまっていたのです。こんなんじゃ元気満々のお嬢さんにはとてもついていけません。
宿泊先までは、ナンディ国際空港から南部の主要都市スバまで続くクィーンズ・ロードをひたすら車で走って、1時間半の道程。
しかし、恐ろしいことにツアー客を乗せたそのミニバンはエアコンが故障していたのです。炎天下なのに更に灼熱の車内!?
「大丈夫?」お嬢さんは優しく声を掛けます。'ちょっと'おじさんは『熱帯でエヤコン無し…何でやねん!死ぬかも…』と思いつつ、ミニバンの隅でタラタラと汗を流しながら耐えているしかありませんでした。
炎天下をエアコン無しで突っ走り、ふたりを乗せたミニバンはやっと南部のリゾートホテルに辿り着きました。すると、車を降りた'ちょっと'おじさんに変化が。風邪が吹っ飛んでいたのです。現金なものです。
宿泊先は「THE NAVITI RESORT」。15haの広々とした敷地内にテニスコートやゴルフのショートコースもありましたが、お目当てのダイビングサービスはありませんでした。そして、ふと見たCカード取得プランのパンフレットに飛びついたのです。なにしろフィジーにいる5日の間に確実にライセンスが取れるのですから。
毎朝、ふたりと同じように暇を持て余した'変な'宿泊客と一緒にマイクロバスで近くのダイビングサービスまで通いました。
一応教習なので、必要なスキルは教えてもらいますが、いきなりボートで沖合まで出てほぼファンダイビング。機材は事前に準備されていて、それを背負うのも手伝ってもらい、挙句に英語の筆記試験は'日本人が書いた'と勝手に言っている解答付き。確実に5日でライセンスが取れるようになっている。これがひとり2万円とか3万円なんですから、とても'素晴らしい'システムでした。
そしてふたりはCカードを難なくゲットしたのでした。
1993年6月、新婚旅行のモルディブのオルベリで南の海に魅せられ、1996年6月、フィジーでCカードを取得、それからグアム、モルディブ、ハワイ、カンクンなどなどダイビング三昧の日々。ふたりの'殿様'ダイビングの始まりでした。
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