南アリ環礁 サンアイランド
2001年8月 Sun Island
夜空を見上げて驚きました。
白く
明るく浮かび上がった天の川は、くっきりと暗黒星雲に縁取られ、
水上コテージのバルコニーから見上げた全天は、
深く深くどこまでも続く星の迷路に落ちてしまったかのようで、
余程遠くまで見えていたようです。
そして、
環礁に打ち寄せるインド洋の波の『ゴー』という音が、
まるでオリオン腕を猛々しく振り回して渦巻く銀河の轟音のようで、
いつしか、僕はこの身ひとつで宇宙を彷徨っていました。
いままで、あまり夜空を見上げることのなかったうちの奥さんも、
この星のページェントには感動しきりで、またひとつ同じ趣味ができたようです。
サンアイランドでの出来事です。
もちろん、昼間は朝からマスクとフィンを抱えて海に一目散。
水上コテージ下の浅瀬に頻繁に迷い込んでくるホワイトチップや、マダラトビエイを追いかけまわしたり、ドーニーで沖に出てジンベイザメを探したりと、体力勝負の一週間でした。
でも、残念ながら、ダイビングは1日だけだった所為もあり、
そして日頃の行いも災いしたのか、ジンベイザメには会えずじまいでした。
そのかわり、大好きなモンガワカワハギはじっくり観察することができ、とりあえず大満足の休暇でした。
2002年2月 Sun Island
サンアイランドには、南アリ環礁の南の端にあるリゾート。 フルレ空港からは、この小さなプロペラ機で、行くことになります。 長さ1.6Km、幅約380m。一周1時間超。 島にはレンタルサイクルもあります。 | |
サンアイランド到着。 ここが、上陸場所。サンアイランドの岸壁。 プロペラ機が止まる沖合いの浮き桟橋からは、お馴染みのドーニーで、 島まで渡ることになります。♪ポンポンポンポン♪ | |
島の西の端から眺めた、サンアイランドのダイビングサービスのある 小島。左端のイタリアンレストランの端から、シュノーケリングが できます。 そのレストランの目と鼻の先にクマノミの家族が暮らしています。 爪の先ほどの小さなクマノミの赤ちゃんがいました。 | |
船着場(ダイビングサービス)から本島へ続く橋。 これが長いんだな。 | |
ロビーのある棟から水上コテージに続くメインストリート。 遊びに行くときは毎日ここを通ることになります。 | |
水上コテージの全景。一番奥には、レストランがあります。 夜になると、ラグーンに打ちつける波の音が、 銀河の回転音のように轟音を響かせていました。 | |
メインビーチの風景。徹夜で騒いだヨーロッパの人たちが、 朝からここで居眠りしています。 彼らは、陽が西に傾くまで、ずっとここで肌を焼いていて、 陽が暮れるとまたバーへと流れていきました。 |
2002年2月 Sun Island Diving
サンアイランドのダイビングサービス、リトルマーメイドの インストラクター尚子さんの勇姿。とても気遣いのある 優しい女性でした。 ダイビングの間も常に僕たちのことを気にかけて頂いて、 安心して潜ることができました。感謝。 まあ、彼女が僕たちのことを気に掛けてくれたのは、 僕たちのスキルが稚拙な所為もあるんですが... | |
リトルマーメイドのインストラクター責任者、拓さんの勇姿。 初めてダイビングサービスの事務所に行ったときの 第一印象は、今時のトッツキにくい若者という感じでしたが、 お世話になってみると、全然違って、 面倒見のいい好青年でした。 お陰で実に楽しいダイビングが楽しめました。感謝。 | |
尚子さんと琢さん。 ここのインストラクターの人達は、とても仲がいい。 これも琢さんの面倒見の良さの結果なのでしょう。 | |
安全停止。5メートルで、3分。 | |
え~っ。魚の名前をあまりしらない僕は、こいつらのことを 『阪神タイガースフィッシュ』と呼んでいます。 モルディブではポピュラーな魚のようで、前回ギラバルの時も よく見ました。正面から見ると、半漁人みたいな顔をして、 楽しいやつらです。 | |
大きな、とても大きなハリセンボンでした。 前方からゆっくりと近づいてきて、僕の目の前を掠めて、 驚いた風もなく、悠然と泳いでいきました。 『目がとっても可愛いの!』と うちの奥さんも感動しきりでした。 | |
可愛い定番は、やはりクマノミ。 でも、今回はあまりみられませんでした。 やっと見つけたこいつも少し大型のクマノミでした。 | |
なんて名前かわかりません。 こんな魚の群れがあちこちに沢山いました。 | |
モンガラカワハギ、ぼくの一番好きな魚。 彼(?)も、僕たちが来たからといって逃げるふうでもなく、 悠然と僕の目の前を通っていきました。 | |
前方正面に大きな影が!と思ったら、それが瞬く間に大きな魚の顔に。 彼女が正面からやってきたのです。感激のあまり、 『ウ~ッ、ウ~ッ...』喚きながらすれ違う姿を左の方に カメラで追っていたら、その後ろから、 もう一回り大きな彼女の彼氏がやってきて、 僕の右側をすれ違ったんだそうです。 うちの奥さんが一所懸命僕に知らせようとしていたんだそうです が、僕は彼女に夢中で気が付かなかった。 |
2002年2月 マンタ三昧
サンアイランドは、マンタにジンベエザメが一杯です。と、いっても広いインド洋のこと。そんなに頻繁に会えるわけではないようです。だからこそ、その勇姿に出会った時の感激は、まさに、筆舌に尽くしがたいものがあります。
『オォォッ!オォォッ!オォォ~ッ!』
2002年5月 ジンベイザメ遭遇
それは、2002年5月のサンアイランド 最後のダイビングでのことです。 今日こそは、ジンベイザメに... そんな思いも空しく、それでも楽しかったダイビングの話に 興じていた帰路のドーニーでのこと。 ふと沖合いに目をやったうちの奥さんが、 『あれ、岩かなぁ?』と僕を促したのがこれです。 | |
岩のようでもあるし、でもあんなとこに岩があるわけない。 と思って眺めていたら、 琢さんが『ジンベイだ!』と叫んだ。 | |
色めき立つ船上。皆の目が一点に釘付けになる。スタッフが すばやく船首に立ち、船をジンベェの進路に誘導した。 ダイバーたちがフィンとマスクを付け始める。僕たちも準備する。 その物音に、琢さんの声が響く 『静かに、静かに。合図をしたら、静かに海に入って。』 | |
でも、興奮したダイバーたちには、 その声は届いていないようだった。 | |
ドーニーが、十分にジンベェに近づいたと思った途端、 皆が一斉に飛び込んだ。次から次へと海に飛び込み、 ジンベェを追いかけた。僕はビューカムを手に 最後に海中へ。 そして、ビューカムを構えたその瞬間、 僕に向かってくるジンベェの大きな口が目の前に。 | |
次の瞬間ビューカムのスイッチを入れフィルムを 回したけれど、そのときには、ジンベェは僕の股下を くぐって、深い海の底へ消えて行った。 | |
夕食の後のバーラウンジで皆んなからビデオを見せて くれとせがまれるまま、試写会となったが、 試写後の感想は聞くまでも無く、 ジンベイザメの全体どころか僕に向かって来る その顔も撮れておらず、その場は残念感満載。 やっぱり、僕は持って無い。 でも、いきなり僕の目前に現れた 彼の勇姿とその顔は決して忘れない。 |