🥃スコッチ
Ardbeg 10年
これもまたピート香の強い個性のきついお酒です。所謂、癖のあるお酒。痛烈なスモーキーさと、繊細な甘さが調和した個性の結晶。男前なお酒です。
アードベッグとは『小さな岬』、『小さな丘』という意味。
一般的な製法である『冷却ろ過』の工程を行わないため、本来の味をダイレクトに感じることができる。
55ppm
と、ネットに書いてある。
THE MACALLAN 12年
お正月のために買いました。特別な時に嗜むお酒です。
真っ直ぐでコクがあり、仄かに感じるピートの香り、いたずらに甘くなく、無骨ではあるが優しい男のようなお酒です。
スコッチの王道と言われる所以かもしれません。
スコットランドのハイランド地方、その東部に位置するスペイサイド。ウイスキーづくりに最も適したこの土地で、ザ・マッカランはシェリー樽が生み出す独特の風味と色合いを誇るウイスキーをつくりつづけています。華やかさと上品で濃厚な味わいが特長のシングルモルトウイスキーとして、ザ・マッカランは長年ファンの心をつかんできました。ハイランド地方で2番目に蒸溜ライセンスを与えられた老舗ブランドは、今もその芳醇な味わいで世界中を魅了しています。と以前ブランドのホームページに書いてあった。
🥃バーボン
CLEMENTINE 8年
『いとしのクレメンタイン』(♪Oh My Darling Clementine♪ )という歌は、 1946年のジョン・フォード監督の古典的な西部劇の名作『My Darling Clementine』(日本名は『荒野の決闘』)の主題歌で有名です。昭和な僕たちには『雪山讃歌』で馴染み深い民謡でもあります。
ゴールドラッシュのカリフォルニアで一攫千金を夢見る父親とその娘クレメンタイン。彼女の仕事は、毎日川へアヒルを連れて行くこと。ある日切り株に足を引っ掛けて川に落ち溺ぼれ死んでしまいます。あとに残されてしまった彼女の恋人が彼女を想い愛しむ。そんな歌です。
「Clementine 8年は、そんな歌から生まれたバーボンなのよ。」と、ラベルの少女が言っているようです。
「今日は何になさいます?」
「お任せします。」
そして頂いたのが、Clementine 8年です。
「バーボンなんですけど、もう造られてないんですよ。何本か仕入れてたんですけど、これが最後です。」
「え、これが最後...」
そう言われて口に含んだそれは、匂い立つ少女の残り香のような仄かに甘く可憐な味わい。とてもバーボンとは思えない品すら感じます。正に『いとしのクレメンタイン』。
それでいて、101%プルーフ。知らずに近づくと、火傷してしまいそうな激しさが潜んでいる。やっぱり、女性は怖い。
でも突然、市場から消えてしまったのです。二度と味わうことはできないお酒です。
「如何ですか?このボトル、持ってお帰りになりますか?」
「え、頂けるんですか?是非!」
そして、『いとしのクレメンタイン』は今夜も我が家でひっそりと暮らしています。
お酒の蘊蓄
ウシュク・ベーハー(Uisge-beatha)は、ウイスキーの語源。
『ウイスキーの名前の由来は、ゲール語で「生命の水」という意味のウシュクベーハー(Uisge-beatha)を語源としたものと言われています。
時代を経るに従い、ウスケボー(Usquebaugh)、Usqua(ウイスカ)、Usky(ウイスキー)と転化し、今日のWhisky・Whiskeyになったといわれています。
ゲール語を使っていたゲール族とはヨーロッパ中西部に起った古代民族ケルト族のうち、海を渡ってアイルランドからスコットランド地方へ移住した一部族。この末裔(まつえい)が現在のスコットランド人やアイルランド人と言われています。』
[サントリーのホームページのQ&Aから引用]
ゲール語は今でもアイルランドの第1公用語。
『アイルランドは英語圏にもかかわらず、ゲール語 (アイルランド語) と呼ばれる言語が憲法で第1公用語に規定され、英語は第2公用語』になっています。
『現在のアイルランドは人口約400万の国ですが、第1公用語であるゲール語を日常的に使用している国民は人口のわずか1パーセントにも満たないと言われています。かつてはアイルランドの主要な言語だったゲール語の衰退は、イングランドによって全土のほとんどが植民地化された時代に、英語にとって代わられたことに原因』があります。
『6世紀以降、ゲール語はアイルランドで唯一の国語となり、11世紀初めには広く人々の日常言語となっていきました。7~11世紀ごろには古代ゲール語による文学はヨーロッパを席巻した』とのこと。
[2007年9月30日Asahi Weeklyから引用]
蒸留酒の発見
『錬金術(アルケミー)』は、物理学的にできもしないことをできるというファンタジーの魔法みたいなものですが、ある日ある時、そんなファンタジックな魔法使い(?)、否、ひとりの錬金術師(アルケミスト)が、醸造酒みたいなもの...らしきものを蒸留してみたら、たまたまアルコールの沸点が100度ではなく78度だったが為に、水よりも先にどんどん蒸気になっていった。そこでこれを集めてみたら、とてもアルコール度数の高いえらいええ感じで酔っぱらえる液体...所謂、蒸留酒ができたんだそうです。そして、それがやがてアイルランドに伝わり、ウイスキーが生まれたのだとか。そのアルケミストに感謝です。
これ以外にも、彼らアルケミストたちの積年の研究、努力が化学の基礎になったのだから、世の中に無駄な努力というのはないのだな。『とりあえずやってみる』ってとっても大事だなと痛感しきりです。