『いとしのクレメンタイン』(♪Oh My Darling Clementine♪ )という歌は、 1946年のジョン・フォード監督の古典的な西部劇の名作『My Darling Clementine』(日本名は『荒野の決闘』)の主題歌で有名です。昭和な僕たちには『雪山讃歌』で馴染み深い民謡でもあります。
ゴールドラッシュのカリフォルニアで一攫千金を夢見る父親とその娘クレメンタイン。彼女の仕事は、毎日川へアヒルを連れて行くこと。ある日切り株に足を引っ掛けて川に落ち溺ぼれ死んでしまいます。あとに残されてしまった彼女の恋人が彼女を想い愛しむ。そんな歌です。
「Clementine 8年は、そんな歌から生まれたバーボンなのよ。」と、ラベルの少女が言っているようです。
「今日は何になさいます?」
「お任せします。」
そして頂いたのが、Clementine 8年です。
「バーボンなんですけど、もう造られてないんですよ。何本か仕入れてたんですけど、これが最後です。」
「え、これが最後...」
そう言われて口に含んだそれは、匂い立つ少女の残り香のような仄かに甘く可憐な味わい。とてもバーボンとは思えない品すら感じます。正に『いとしのクレメンタイン』。
それでいて、101%プルーフ。知らずに近づくと、火傷してしまいそうな激しさが潜んでいる。やっぱり、女性は怖い。
でも突然、市場から消えてしまったのです。二度と味わうことはできないお酒です。
「如何ですか?このボトル、持ってお帰りになりますか?」
「え、頂けるんですか?是非!」
そして、『いとしのクレメンタイン』は今夜も我が家でひっそりと暮らしています。
『いとしのクレメンタイン』(原題:Oh My Darling Clementine )
In a cavern, in a canyon excavating for a mine, Dwelt a miner, forty-niner and his doughter Clementine. CHORUS Oh my darling, oh my darling, oh my darling, Clementine. You are lost and gone forever, dreadful sorry, Clementine. Light she was and like a fairy and her shoes were number nine. Herring boxes without topses, sandals were for Clementine. Drove she ducklings to the water every morning just at nine, Hit her foot against a splinter, fell into the foaming brine. Ruby lips above the water, blowing bubbles soft and fine, Alas for me! I was no swimmer, so I lost my Clemetine. | 金脈探して谷間の洞窟 フォーティーナイナー(49年組)と 娘のクレメンタイン <コーラス> いとしのクレメンタイン お前とは二度と会えない とても悲しいよ クレメンタイン 妖精のように輝く彼女 靴のサイズは9番で ニシンの箱のフタを取れば それが彼女の靴だった 毎朝9時の彼女の仕事 アヒルを水辺へ連れてった 切り株につま先引っ掛けて 彼女は川へ落っこちた 赤い唇 水面(みなも)の上に 飛び散るしぶきは優しく清く 何てこったい俺はカナヅチ 沈んでいったクレメンタイン [Webサイト『世界の民謡・童謡より引用] |
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